齋藤先生の本を読んで改めて『論語』について触れたいと思った。『論語』といえば高校の時に学んだくらいで、愚かな私はただただ、面倒なことを唱えている書だなあと思っていた。
ある程度の歳を経てこれを読むと、人生において自分が学んできた経験そのものである気がする。例えば「過ちて改めざる、是れを過ちと謂う」。失敗する事でなく、失敗したのにそれを直さないことが、本当にいけないこと。社会人になって当たり前である事は、既に以前から説かれている。
学んできた経験としたが、教えてくれる親だったり、先人たちだったりがこの『論語』から引用して子どもたちに教えてきたのだろう。一を聞いて十を知る、温故知新、などこれも出典が『論語』なのか、と知ることができた。
児童書とはいえ侮れない。いや、君子を目指す人間にとって、難しい原文より易しい入り口の方が適切だ。とても学ぶことが楽しい本だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
和書
- 感想投稿日 : 2023年11月4日
- 読了日 : 2023年11月4日
- 本棚登録日 : 2023年11月4日
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