新書615 知性のテン覆 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2017年5月12日発売)
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本棚登録 : 312
感想 : 40
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もうこうなると哲学書のようだ。しかもかなり難解の。
反知性主義が蔓延する理由を緻密な構成で考察しているのだが、正直よく理解できない。自分にはそんなに難しい話でなくて、経済成長による中流化で従来存在感のなかった大衆が『ヤンキー』に成り上がり、さらにネットの出現で彼らが自己主張を始めて目立つようになっただけではないのか?

橋本治風に言うと最後まで「よくわからない」だったので、自分としては異例なことに3回繰り返し読んでみた。そうしたら上記の事がちゃんとそう書いてありました。
3回も読むと一つの概念が形を変えて重層的に示されていることに気付くが、極めて複雑な立体図形を分解して「こういう構造になっていたのか」と驚く感覚。なんか、深すぎるね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史宗教哲学
感想投稿日 : 2018年1月15日
読了日 : 2018年1月6日
本棚登録日 : 2017年12月23日

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