「べてるの家」は、ざっくりまとめて言うと、北海道の浦河町にある、統合失調症当事者の自助団体である。
統合失調症の当事者と支援者にできることが、双極性障害の当事者と支援者にもできないはずはないと思う。
今の一つの夢は、双極性障害版の「べてるの家」を作ってみたいということである。
本書の中の最後のエピソード「冬のどなた」の中で、高齢者介護に関する示唆に富む文が書かれているのでメモ代わりに引用する。
そして、老いて身体が弱り、人の力に依存することが避けられない現実となった時、人はちぐはぐであっても、人間としての誇りを振り絞るようにしてそれに立ち向かおうとする。そこで起きる周囲との軋轢と、自分では了解しきれない暗闇にも似た混乱のなかで、当事者は出口を必死に探している。その当事者の思いを「もし、それが自分だったら」という現実感をもって想像を巡らすことの大切さ、そして、「すること以上に、何をしないかの見極め」の大切さを語った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
図書館
- 感想投稿日 : 2018年10月13日
- 読了日 : 2014年2月27日
- 本棚登録日 : 2018年10月13日
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