日本のオペラ草創期、国際的なプリマドンナとして活躍した三浦環の生涯を描いた作品ですが、この小説を読む限りではなかなか魅力を感じることはできません。裕福な家に生まれ歌の才能があり、嫉妬や誤解を受けすれ違いもありましたが、恋人(夫)をとっかえひっかえしつつ世界で認められ最後まで大好きな歌を歌い続けて一生を終えました。という、大きな挫折もなくかなり羨ましい恵まれた人生に思えます。だからこそ逆に、実際の彼女はどうだったのかという興味が沸き、小説以外の三浦環に触れてみたくなる。そんな不思議な感触の本でした。
読書状況:読み終わった
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文庫
- 感想投稿日 : 2013年6月23日
- 読了日 : 2013年6月23日
- 本棚登録日 : 2013年6月23日
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