私のなかの彼女

著者 :
  • 新潮社 (2013年11月29日発売)
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本棚登録 : 1404
感想 : 210
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恋人にして師匠である男。彼を崇拝する女。女に才能があり、やがて男を抜く。
すると男はどう変わるか。

男のほう、後半ほとんどモラハラ。アイデア盗んだとか、自分の仕事のできなさを女のせいにする。情けなさすぎるけどそれしか軸がない。女は男の情けなさに気づいてるのに嫌いになれない、崇拝の念を捨てられない。
そして、崇拝が恨みに変わる。
自分の行動の原因を男に求めるあたり、結局、男に依存していると思う。

仙太郎がリアルすぎる。悪い人じゃないんだろうけど、このスカした感じ、普通にいそうで、しかも女の子が憧れそう。
最後に忘れてるのがムカつく。こういうのも含めて、男を頼るなってことなのかも。

主人公は書くことで恨みから抜け出したけど、祖母タエはどうだったんだろう。

大仰な事件は起きないけど、すごく痛くてひっかかる。この小説好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年6月12日
読了日 : 2015年6月12日
本棚登録日 : 2015年6月12日

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