一番引っかかったテーマは1に引き続き幼児化だった。これは主にサブカルチャーにおいての話なのだろうが、社会全体に置き換えても成り立つような気がする、なんとなくだけど。確かに自分を省みても「子供のように無邪気でいたい」的な願望はある(念のため補足すると、松尾潔パートにもある通り、結論としては、総体として大人か子供かと断じる事は困難で、この部分は大人、この部分は子供と捉えるのが適切だと思う)。またそういう人(主に有名人)を礼賛するような風潮もある気がする。
で、「子供じゃだめなんですか?」という思いが頭をよぎる。そしてそもそも大人って、子供ってなんなの?とも思う。この本でもそこまでは深くつっこんでいない(菊地氏はそれについての考えを持っていることが示唆されているが)し、僕自身よくわからない。なんというか遠投した球がどこに飛んで行ったかわからないという状態である。「示唆に富んでいる」というフレーズがとにかく相応しい本であった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年6月28日
- 読了日 : 2011年6月28日
- 本棚登録日 : 2011年6月28日
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