反対側のレーマー将軍を含めて当事者が生きていた頃に刊行された本なのにジョン・トーランドの「アドルフ・ヒトラー」を多用している本。何で著者は取材しないんですか?一つ気になるのは講談社版ではグイド・クノップの本でお馴染みの「騎士十字章に輝く英雄」フィリップ・フォン・ベーゼラーガー男爵がカザーク部隊の指揮官とあるのに、こちらでは単に騎兵となっている。とっくの昔に秘密でも何でも無い「大祖国戦争でドイツ・ファシストに協力した裏切り者」の存在に触れたくないのかもしれないが、意図的に誤訳していたら問題だ。訳者あとがきで邦訳者はドイツの諸政党の前身はヒトラーの政権掌握に道を開いたと罵倒しているが、左翼党の前々身のドイツ共産党はコミンテルンの指導通りに暴動を起こしたりヴァイマル体制を忌避してNSDAPと手を組んでいたりしなかったのか?この本は元々、質が低いのでフライターク・ローリングホーフェン家の将校が総統地下壕にいなかったのか?という疑問すら答えられない。この将軍は長生きしたのでビーヴァーの「ベルリン陥落1945」で取材に応じているんですけど。
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- 感想投稿日 : 2023年9月23日
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- 本棚登録日 : 2023年9月23日
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