最近流行りの「オーラル・ヒストリー」で困るのは、あまり知られていない人の場合には間違いがあっても分からない事だ。「外交官夫人の野村タチアナ」とあるが、この人の夫の野村三郎は5・15で陸士を放校になった士官候補生で陸幼から学んだロシア語を生かして在ルーマニア大使館に派遣された時に知り合ったようだ。息子のジョニー野村と奈良橋陽子との間に生まれた娘が「英語でつなぐ100年」朝ドラの「カムカム」でパトリシア役で出演していた米倉リエナなので何か不思議な縁も感じる。この夫妻に取材をしているが裏を取っていない「もうひとつの昭和」という本で日本人に不満があると語っているが、孫達は英語が話せてもロシア語は話せないのだろうか?
モルトヴァ出身の野村タチアーナは別として、ハルピン出身の白系ロシア人と日本人との間に生まれた「混じり」がNHKのロシア語放送のアナウンサーなどには多かったようだ。版元は、この本に時々家族込みで言及されていて掲載された写真も多い姉川ローザの「オーラル・ヒストリー」を出せば、一定の層には売れるのではないか。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年9月23日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2023年9月23日
みんなの感想をみる