ゴルフ場は自然がいっぱい (ちくま新書 804)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年9月1日発売)
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感想 : 4
5

ゴルフ好きの私が、府立図書館で偶然見つけて、読み終え、爽やかさが残った一冊でした。
この本の著者はまったくゴルフと縁のなかったフリーの森林ジャーナリストである。
その著者が、ゴルフ業界の方からの講演依頼がきっかけでゴルフ場の自然とのかかわりが出来たのだが、単純に「ゴルフ場って、本当に自然破壊なのか」との疑問が生じ、ゴルフ場に関わる様々な情報を分析するようになったとのこと。
そういう経緯があって、以下のような内容で書かれています。
はじめに
 ゴルフゲームと反ゴルフ場感情
第1章 ゴルフ場が嫌われた歴史的背景
第2章 ゴルフ場反対の狼煙が上がる
第3章 ゴルフ場開発がもたらす自然の変化
第4章 ゴルフ場の農薬を検証する
第5章 ゴルフ場の環境機能を考える
第6章 里山に迫る本当の危機
おわりに 本書が成立するまで
ということです。
文系ではないリス系の頭脳で、数字、そしてゴルフ場開発・維持に関わる基準分析において論理的に情報が整理されいて納得でした。
ゴルフ場が理解できない要因としては単なる風評だったのである。
圧巻は第6章である。里山に迫る真の危機は納得です。
そして、その問題解決に向け、ゴルフ場の存在こそ、もっと生かすべきであると。
ゴルフ好き、自然好きな私としてはほんと楽しく、勉強になる本でした。
ということで、田中さんの「樹木葬という選択」を続きて読んでみます(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会問題
感想投稿日 : 2017年9月12日
読了日 : 2017年9月12日
本棚登録日 : 2017年9月1日

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