一閃なり(下) (光文社文庫 か 1-100)

著者 :
  • 光文社 (2008年5月13日発売)
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なんという事だろうか。1149ページの時間のうち9合目に差し掛かる手前で、夢が無残にも瓦解してしまった。
 おそらく誰もが、傷つき苦難の道ではあるが京にたどり着けば、きっとそれなりの幸せを夢を見続けていたのだろうと思う。
それが無残にも瓦解した、
 
 そして、政宗は未熟者であると思う、しかし、それでよかったのだと思う。

 宗重の使命の通り、将軍に恐れを抱かせた、「心」の重圧を背負う事が政宗にとって良いとは思わない。

 未熟者であったが上に、人を愛し、夢を持っていたのだと思う。

だが、余りにも非業である。

政宗にとって、柳生との戦いなどはどうでもよかった。

しかし謎が遺されすぎ、藤堂、塚田といった早苗の腹心の動き、胡蝶に遺された掛け軸 江戸に向かうという源さんに得さん 

そして紅葉屋敷の面々は、仙洞御所 京都所司代の動きは そして、柳生 徳川にしても只では済むまい。

なによりも、私には、未だに、二つの鼓動は強く打ち続けているように思える。

そしてもうひとつの命も

何を企んでいるのだろうか、作者は

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2008年6月19日
本棚登録日 : 2008年6月19日

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