甘粕大尉 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (2005年2月9日発売)
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本棚登録 : 150
感想 : 13

もっとも帝国軍人らしく生きようとし、軍人でなくなってからも狂気にも似た気迫でそれを実践しようとした男、それが甘粕正彦と言える。

角田房子がこの本のタイトルを「甘粕正彦」でなく「甘粕大尉」とした理由もそこにあるのではないか?。

大杉栄殺害の真相はどうであれ、この男なら実行も身代わりでも何でもしただろう。

その男が夢をかけたのが満州であり、その崩壊とともに自らの命を絶ったのもむべなるかなという感じがした。

およそ今の日本の状況では考えられない精神世界に身を置いた男の人生として、興味深く且つ空恐ろしくも読める本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2010年4月18日
読了日 : 2010年4月18日
本棚登録日 : 2010年4月18日

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