いけばな 出会いと心をかたちにする (角川oneテーマ21 B 142)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年2月10日発売)
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感想 : 8
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勅使河原蒼風3代目にしてかかるおとなしい凡人(ご自分で言われている通りの)が生まれたか、の感慨がある。

家元、家元と何度も出てくる。たしかに彼女の存在の大きな部分だろう。家元としてかくあらねばならないと一生懸命な気持ちが伝わる。毎日の生活は家元100%だったのだろう。
しかし祖父蒼風は家元制度打破を掲げて世にうって出た人なのだ。父宏は一応それを意識していたと思う。
茜は<祖父は花のピカソと言われた人>と語って疑いも迷いもない。

茜の母親はどんな人なのだろう? 本書の中には全く出てこない。名前すら出ない。唯一<父も母も仕事をしていましたから・・・>のくだりがあるので、ちゃんとした社会人だったことは判る。

今年50才だそうだ。今後無難に務めて、無難に後に継いでいくのだろう。大器晩成と言われるようになるかもしれないし、それはそれでよし。
草月のために俊才の育成と登用を望む。
われ等の世代にとって、草月は”新しいもの”でなければならないのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ガーデン
感想投稿日 : 2011年3月20日
読了日 : 2011年3月19日
本棚登録日 : 2011年3月20日

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