ずうっと、阿部和重という作家は、「あべかずえ」であり女性だとばかり思っていた。…しかし、「あべかずしげ」の方がどう考えても一般的であろうし、男性作家であった。
作者の性別はどうであれ―作品はとても前衛的とでも言おうか、いわゆる家族小説とはまったく違う。著者は異質の中から普通を描こうとしているようだ。
沢見の登場は、最初は離婚に追い込まれた亭主が娘に会いたいという話なのかと思っていたけれども、話が展開する程に沢見の異常さ・狂気さが際立っていく。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年3月27日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年3月27日
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