素晴らしくはない世界を生きる人々の群像劇。いにお作品は灰汁が強く、人間臭い、そのきつめのリアリティは、苦手な人が多いのもわかるけど、でも、リアリティは無いほうが、しんどい。
汚れた日常をわざわざ読めば、例えば、コンビニの店員や、プラットホームのサラリーマン、信号待ちの女子高生、本屋で立ち読みをする大学生風の若者、ギターを背負った中性的なバンドマン、脚の指の無いホームレス。袖すり合う人達のそれぞれの人生の想像を誘う。
彼の作品を、闇があるとかってディスるの良くないよ。馬鹿って言ったもんが馬鹿って感じ。
いにお視点な、そこら辺の感受性のギアは自在に入れれるようにありたい。
綺麗なもの、それから、その対極にあるもの、どちらも見てたい。
東京の街を散歩するいにおをテレビで見かけて、すごくいい目で街を見るんやなぁって思ったことがあった。
散歩がある人間の日常をいいなぁと思った。
感受性の無い散歩なら、ただ移動やもん。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2017年1月30日
- 読了日 : 2017年1月24日
- 本棚登録日 : 2017年1月30日
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