ユキちゃんが乗った帰り道の列車は異世界へ行くための特別列車だった。
車掌さんのうっかりミスで当初の予定とは違ってメルクリウスの世界へ。
そこは魔法が使える世界だった。
国王に魔法を掛けられ、みんなから忘れられてしまう魔王ペキンポ、ビーバーの運転手チャップとともに、王子が王に即位するためのお供の魔法使いとして旅に出る。
旅の目的は悪い魔法使いの奪われたこの世界の魔法を1つ取り返してくること…。
すごい面白かった~。
読んでない本でこんなに面白いのがあったとは…。
「天井裏のふしぎな友だち」の主人公、紅と了も登場。
先に解説を読んだので読む前から分かっていたけれど、解説読んでいなかったら気付かなかっただろう。
柏葉さん作品でも他の作品との繋がりがあるとは。
柏葉さんは大人の登場人物が魅力!
最初、ペキンポはサンタクロースなのかと思った。
忘れられる魔法をかけたのに、当の国王本人がペキンポを恐れてずっと考えていたから消えなかったとは皮肉なこと。
パンの木、なんだか聞いたことあるような。
もともとそういう名前の植物があったっけ…。
おいしいバターつきパンがなる木、青物野菜がなる木、赤い野菜がなる木…。
1本の木からいろいろ取れたら便利だろうなあ。
そして、悪い魔女のところにある木も魔法の品物がなる木。
ユキたちはてっぺんのあたたかさの魔法を持って帰る。
それこそ、メルクリウスの世界で一番必要とされている魔法…。
単純に火だけではなく、心の温かさもあるような。
子供だけではなく、おじさんやおばさんもそれぞれ異世界へ行っているというのが素敵。
大人でも夢がある。
- 感想投稿日 : 2014年5月4日
- 読了日 : 2014年5月4日
- 本棚登録日 : 2014年5月4日
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