いのちのまつり おかげさま

著者 :
  • サンマーク出版 (2010年4月28日発売)
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本棚登録 : 146
感想 : 17
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女の子がおじいちゃんと公園のベンチに座っているとみんなが挨拶をしてく。
おじいちゃんはいつも「おかげさまで」と言う。
女の子は「おかげさま」はどんな偉い人なのかと聞くと、おじいちゃんは、自分も女の子も、この公園に咲く桜の木も同じ1つの命で生きている。
女の子の心臓が動いているのは、女の子が心臓を動かしているのか。いや違う。
1つの命は周りのみんなに支えてもらって生きている。
その周りのみんなにおかげさまで生きていると、感謝することなのだという。
おじいちゃんは地面にぐるぐると線を引き、人は100歳ちょっとまで生きるとして、女の子は最初の方、お父さんとお母さんは少し進んでいるけれどそれでもまだ半分以上ある、おじいちゃんはもう後ろの方だと説明をする。
女の子はおじいちゃんが去ってしまうことを悲しむけれど、おじいちゃんはだからこそ毎日に感謝しているのだという。
女の子が5年生のときにおじいちゃんは去ってしまったが、女の子は今では自分でおかげさまで、と言えるののだった。

1歳から104歳までの数字が描かれたグルグルのラインの部分が立体になっているちょっとした仕掛け絵本。

心臓を自分が動かしているのではない、という発想や、「お蔭さま」を人のことだと思ったのは面白い。

周りに支えられて生きていることに感謝するのはいいけれど、おじいちゃんの残りが少ないのを教える必要はないような。
まだ難しいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2013/05
感想投稿日 : 2013年5月30日
読了日 : 2013年5月30日
本棚登録日 : 2013年5月30日

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