13歳の娘に語る ガロアの数学

著者 :
  • 岩波書店 (2011年7月29日発売)
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本棚登録 : 127
感想 : 17
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 中一の娘にガロア理論を解説してくという,微妙に数学ガールな体裁。数学ドーター? 萌え要素はゼロだけど。
 代数方程式の可解性を中心に,抽象的になりすぎないよう配慮。非専門家なのにここまで書けるとは,と舌を巻く。
 数学的な厳密さには欠けるところもあるけれど,群を使って方程式の構造を調べ,方程式が解けるとはどういうことかを掴むのには十分な内容。中学一年生にはちょっと荷が重いと思うけど,高校生なら何とかいけそう。著者も文学部出身で,40を超えてからガロア理論に挑戦したというのだから,大人にも心強い。
 ガロアと言えばそのドラマチックな生涯に触れない手はないが,そのあたりもしっかり語ってて,メインの数学部分に対する良いスパイスに。
 方程式論だけでなく,ルービックキューブの群が8次の対称群と12次の対称群を含む位数43252203274489856000の群であることも解説。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 数学
感想投稿日 : 2012年11月28日
読了日 : 2012年11月28日
本棚登録日 : 2012年10月10日

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