その「1錠」が脳をダメにする 薬剤師が教える 薬の害がわかる本 (SB新書)

  • SBクリエイティブ (2016年4月5日発売)
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感想 : 27
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薬は基本的に「病気を治す」ものではなく「症状を緩和する」ものであり、病気を治すのは基本的に本人の免疫力である。
熱は病気を倒すための免疫反応なので、熱があるからといってやたら解熱剤を飲んではいけない、とは良く聞くところである。
実際に、免疫反応を抑え込むのが危ないと、私が知ったのはユッケによる食中毒で5人なくなった事故のニュースを見たときだった。若い男子が亡くなった事例。お腹を壊したため下痢止めを飲んのだが、下痢により毒素を排出する自己免疫反応を、下痢止めで抑えたことが重症化する一因になったとか。良かれと思って飲んだ薬が死につながってしまった。
本書は子供医療費無料や保険料による自己負担の少なさが簡単に病院にかかり、病院にかかったのだから薬をほしがり、風邪程度の症状で薬が乱用される原因となっている現状に警告をならすものだ。
そこは同意する。
しかし、本書の後半は、ガンは生活の乱れ、抗がん剤は免疫を下げる、放置したのに長生きした、など、極論すぎる内容を、著者の周囲という、統計データとしては少なすぎることを根拠として語るなど、どうかと思う内容となっていた。
花粉症も生活習慣の改善で治った著者は良かったね、とは思うが、アレルギーは大半の人はそんな簡単に治らない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年9月28日
読了日 : 2022年9月28日
本棚登録日 : 2022年9月28日

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