アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子 (幻冬舎文庫 ふ 21-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2011年7月25日発売)
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感想 : 222
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こりゃまた、変わったというか、肝の座ったというか、男勝り・・・な女警官(刑事)だこと。
初めての作家さん。
『聖なる黒夜』(柴田よしき著)にも『孤狼の血』(柚木裕子著)にもマル棒の、警官だかヤクザだかわからないような刑事は出てきたし、どちらもむやみやたらいに暴力団を叩かず、共存しようと骨を折っている。だから今回は警官より暴力団ポイ刑事には驚かなかった。RIKOシリーズ(柴田よしき著)も女刑事が主人公出だが、この八神瑛子のような冷めた孤高の狼みたいな雰囲気はない。

暴力団やら中国人の犯罪?グループやらと駆け引きをするが、警察内部での駆け引きもあり・・・
所長の富永と瑛子、先輩刑事と瑛子・・・
中国人の夜の女首領と瑛子、暴力団の情報提供者との駆け引き・・・
あっちもこっちも味方のようで、信頼や利害関係が崩れれば縁も切れる。

若い女性がふたり続けざまに殺される。殺され方が似ているために同一犯の可能性が濃いとされた。最初の娘は暴力団組長の娘、2番目は中国からの出稼ぎ娘。警察と同時に暴力団も犯人を捜索する。

誰が何を言ったか・・・よく聞いてなければ見落としそうなひとことが鍵になる。警察小説でもあり、ミステリーでもある。ちょっと瑛子がスーパーマンすぎて、愛着が湧かないのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月9日
読了日 : 2020年7月18日
本棚登録日 : 2020年7月18日

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