現代たばこ戦争 (岩波新書 新赤版 614)

著者 :
  • 岩波書店 (1999年5月20日発売)
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アジア、女性、子供など売れるところにたばころ売り込む。たばこを売るためには、青少年をたばこ中毒にすることも厭わず、効果的なクリーンなイメージや大人の背伸びのイメージを刷り込む。たばこ会社の幹部は害を知っているので自身はたばこを吸わない。資本家のために世界の人は踊らされているという事実。

アメリカでの裁判事情、喫煙者がたばこ会社を訴えた場合は「たばこをやめる機会があったのでは」という点で喫煙者が裁判に負けていたが、州政府が医療費高騰でたばこ会社を訴える場合は喫煙機会の争点が回避できて州政府に有利になり、アメリカのたばこ会社はターゲットをアメリカ国民から日本や台湾やタイなどのアジアに向けるようになった。アメリカでの裁判事情も驚いたが、そのような影響によって世界のマーケット・ターゲットが動くというのも頭の片隅にいれておくべき知識なんだたなと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 60 産業
感想投稿日 : 2014年7月3日
読了日 : 2014年7月3日
本棚登録日 : 2014年7月3日

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