細雪(下)(新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1955年11月1日発売)
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本棚登録 : 18
感想 : 2
5

遂にこの本も完結してしまったが、雪子はどうやら華族の子(嫡男ではなく認知された子で、平民なれど留学経験(航空関連)あり。しかし仕事は長続きしていない。今は親の金でぶらぶらしている。ただし人あたりは良さそうで社交的な45歳。雪子と結婚後はコネで飛行機会社の部長?あたりに決定済み。)との縁談が纏まったようだ。妙子はバーテンの男と上手く行きそうであるが、流産してしまう。この下巻は雪子の縁談と、妙子の悪性赤痢との闘病が主なテーマとなっている。とあれ雪子の縁談が決まり、やれやれと言った感じでエンディングを迎えるのだが、その帝国ホテルでの挙式に向け東京へ旅立つ前に下痢になり、東京行きの列車の中でも下痢が止まらないというのが、最後の文章である。だれもが唖然とさせられるであろう、この結末がすばらしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月19日
読了日 : 2013年11月22日
本棚登録日 : 2013年11月22日

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