”世間の眼などどうでもよかった。鳥は夜に眠り、啼かないものだ、と教えてくれる世間など。”
作品の空気感みたいなもので言えば、一番クセになっている著者。
今作も男女や家族の3つの短い物語から、カラッと晴れてはいないけど雨でもない、それでいてジトっとともしていないような、独特の空気を感じとれた。
どの作品も明るく朗らかって感じてはないし、早々特別なことがあるわけでもないけど、日常生活の些細な機微がきっかけとなり、微かなこれからへの希望を見出していた。
長い時間をかけて、この人の物語をできるだけ多く読んでいきたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年4月3日
- 読了日 : 2023年3月31日
- 本棚登録日 : 2023年3月31日
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