1冊で知る 虐殺 (「1冊で知る」シリーズ)

  • 原書房 (2010年2月24日発売)
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感想 : 11
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 集団虐殺のことを「ジェノサイド」と呼ぶが、この言葉はいつからこう呼ばれるようになったのか。またジェノサイドは人類史上いつ頃から起きたものなのか。あるいは古代から常に起き続けているものなのか。現代でもなお旧ユーゴスラヴィアやルワンダでジェノサイドが起きる中、今後ジェノサイドを起こさないために人類は何をすべきか。
 ジェノサイドのことを考えるのは決して愉快なことではない。むしろその実態を知れば知るほど辛くなるし心が痛む。しかし人類はこの問題から目をつぶる訳にはいかない。ジェノサイドを二度と繰り返さないためにも、過去のジェノサイドを知り、これからの社会をどう構築していくべきか、人類全体が考えなければならない。この問題に無関係な人間なんていないのだ。
 ジェノサイドについて考える上で、理解しておかなければならないことは多い。歴史や政治、倫理、心理学、社会学まで、ジェノサイドが関わる分野は多岐に渡る。1人の人間がすべてを専門的に理解することは不可能に近いが、それらを包括的に理解する必要はある。ジェノサイドという難解な問題について平易な言葉で書かれたこの本はその入門書となるだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年11月17日
読了日 : 2023年11月17日
本棚登録日 : 2023年11月17日

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