ディエンビエンフー (100%コミックス)

著者 :
  • 角川書店 (2005年8月26日発売)
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本棚登録 : 257
感想 : 26
5

西島さんが描く戦いの描写は、
その絵柄の可愛さとは反比例してとても残酷だったりする。

とてもとてもかわいい子の首が飛んで、
腕が捥げて目ん玉飛び出して、
それが荒野に転がったりする。

だけど今までの作品はそれでも、現実世界とは別のどこかのお話だったから救われていたかも。

これは、正真正銘あった、現実の物語。
たった30年くらい前に、このアジアのある国で、実際あった戦争の話。

だから救われないし、残酷さを目の当たりにしてあたしはとても居た堪れなくなった。

やっぱり登場人物たちはとてもとてもかわいくて、
だけどやっぱり残酷で、

冒頭爆発が起きた後に描かれる、繋がれた手と手が千切れて転がる様は、吐き気をもよおすほど怖い。

あーあ。
天才なんだなぁーって思います。

多々いる天才的な漫画家さんとはまた別の、
違う視点と違う考え方と違う問題意識と違う画質を持った、
今を生きているあたしたちに強く訴えかける力を持つ、
数少ない天才的な漫画家さんなんだと思います。

続きも待ち焦がれてます!

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2007年8月4日
本棚登録日 : 2007年8月4日

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