西島さんが描く戦いの描写は、
その絵柄の可愛さとは反比例してとても残酷だったりする。
とてもとてもかわいい子の首が飛んで、
腕が捥げて目ん玉飛び出して、
それが荒野に転がったりする。
だけど今までの作品はそれでも、現実世界とは別のどこかのお話だったから救われていたかも。
これは、正真正銘あった、現実の物語。
たった30年くらい前に、このアジアのある国で、実際あった戦争の話。
だから救われないし、残酷さを目の当たりにしてあたしはとても居た堪れなくなった。
やっぱり登場人物たちはとてもとてもかわいくて、
だけどやっぱり残酷で、
冒頭爆発が起きた後に描かれる、繋がれた手と手が千切れて転がる様は、吐き気をもよおすほど怖い。
あーあ。
天才なんだなぁーって思います。
多々いる天才的な漫画家さんとはまた別の、
違う視点と違う考え方と違う問題意識と違う画質を持った、
今を生きているあたしたちに強く訴えかける力を持つ、
数少ない天才的な漫画家さんなんだと思います。
続きも待ち焦がれてます!
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カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2007年8月4日
- 本棚登録日 : 2007年8月4日
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