フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-9)
- 河出書房新社 (2009年4月11日発売)
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感想 : 15件
「フライデーあるいは太平洋の冥界」だけ読了。
同時にフーコーの入門書を読んでいたせいか、フーコーの探求の帰結のひとつがここに実現されていると感じた。
とはいえ、そんな感想はあまりにも貧しすぎる。
本書に描かれた動植物、風、太陽、闇、海など、あらゆる自然の細部が圧倒的。それこそが本書の主役。
そして何より、そうした美を掌握しえていたフライデーが文明を志向するというこの皮肉。
なまじっかな哲学書10冊より、この1冊のほうがよほど豊か。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・詩
- 感想投稿日 : 2019年6月22日
- 読了日 : 2019年6月22日
- 本棚登録日 : 2019年6月12日
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