この不快指数爆上がりの時期に読むと束の間癒された。
絵を担当している斎藤俊行さんの描く氷がとにかく涼しい。
ゆっくりと水を冷やしていくと、透明な氷ができるらしい。それからときどきかき回して気泡を逃してやる。
自分もやってみたいけど、すごく集中力が要りそうで、また汗ばみそうになってきた。
氷は気泡を含むとはいえ、色のついた氷を作ろうとすると、その色はみな外へ押し出されてしまう。それは水分子が密に結びついているからだ。だから北極や南極の氷もしょっぱくない。勉強になった。
でも光だけはふんだんに通して私たちの目に透明に見せる。
こんな抽象的な美をたたえた氷という存在がいっそう好きになった。
自分の頭の引き出しに、これから結晶化していく氷という概念がひとつ増えた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童書
- 感想投稿日 : 2023年8月27日
- 読了日 : 2023年8月27日
- 本棚登録日 : 2023年8月27日
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