新撰組隊士として命を燃やした青春。
沖田総司のイメージは人それぞれあると思う。この沖田像は、私の中にあった沖田と少し違った。私が今まで持っていた沖田のイメージは、もっと単純に、もっと明るく、新撰組としての自分を肯定的に捉え、それを疑問に思っていない青年。この作品の沖田は、もう少し内向的で、生きる意味や生死について、疑問を持ちながら生きている若者だった。
創作メモで触れられているが、「六月は~」の章句は、六十年安保で若者愛唱された作者不詳の詩らしい。そのイメージなのか、この沖田は現代的に感じた。生死の実感がよくわからないところから、そのわからない感覚を抱えたままで生死の現場へ飛び込んでいってしまうような。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
913: 小説. 物語
- 感想投稿日 : 2013年3月10日
- 読了日 : 2013年3月8日
- 本棚登録日 : 2013年3月10日
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