言いたい事は、分かる気もするが。
一つ抽象概念を打ち立て、これも当てはまる、こんな良い事がある、という創作本であり、こじ付けにも見えるので取り留めがない。「反脆弱性」という概念だが、ホルミシス反応とか、具体例でいうと、恐らくワクチン反応みたいな事だろうし、失敗は成功のもと、とか。他にも、心的外傷後成長、雑音が集中力を高めると言うような過剰補償、一定限度までであればストレスがプラスに働く効果とか。骨は一時的なストレスがかかると密度が高くなる。
そういう作用はあるだろうが、それらを抽象化させて反脆さ、と言われても。当てはまらない例も無数にあるが、それを無視してはあまり論理的な話ではないし、何だか一方的で気になって素直に読めない。読みながら、だから何?と、本当にそう?と、いや、じゃあこういう場合は?が頭に浮かぶ。頑健さだって必要なのだから。
また、反脆さなど言わなくても、脆性には靭性という対義語があって、それを打たれ強さとして理解して不確実性に立ち向かっても良いだろう。ならば、結局は、言葉遊びかな、と。
下巻も読んでみよう。
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- 感想投稿日 : 2023年12月15日
- 読了日 : 2023年12月15日
- 本棚登録日 : 2023年12月10日
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