ノルウェイの森(下)

著者 :
  • 講談社 (1987年9月10日発売)
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本棚登録 : 3921
感想 : 349
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初村上春樹。合う人と合わない人がいると聞いていたので自分はどちらなんだろうとワクワクしながら読み始めたが、まんまと村上ワールドの虜になってしまった。
生き続ける人は、死んだ人のことを忘れず、背負いながら生き続けなければならない。と同時に、それとは別に、自分の幸せを掴みとらなくてはならない。
文章が美しく、登場人物もそれぞれ個性豊かで楽しめた。ワタナベくんの優しくて、しかしどこか冷めたしっかりした生き方に好感が持てた。
美しい文章を楽しみながら流れるように読んでしまい、様々なフラグを回収せずに終わってしまったような気がするが、この読み方で正しいのか村上春樹に詳しい人の話を聞きたい気分である。

他の方のレビューを読んで
直子が死の象徴、緑が生の象徴。二人の間で揺れ動くワタナベくんは、緑の「今どこにいるの?」という質問に答えられない。しかし彼は直子ではなく緑、すなわち生を選んだから緑を呼び続け助けを求める。なるほどなぁ

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年1月18日
本棚登録日 : 2017年1月18日

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