最終巻。
秦の大宰相としての活躍と、荘襄王の子の政(後の始皇帝)即位後の没落までを描く。
前4巻までの丁寧な描き方に較べると、秦政権の頂点に立ってからの描き方はかなりあっさり。
著者がこの物語を通じて描きたかったのは、呂不韋という一人の青年の精神と政治思想の成長の姿で、政争や権力闘争そのものが焦点ではなかったからに違いない。
いづれにしろ、清新な描写、若々しい魅力にあふれ、波乱万丈のストーリーで一気に読ませる。
宮城谷氏の小説では、1、2を争う傑作である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本 :小説
- 感想投稿日 : 2020年5月13日
- 読了日 : 2014年11月21日
- 本棚登録日 : 2020年5月13日
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