闇が深ければ深いほど、光は強く見えるように、
どうしようもなくどん底に生きる二人が、眩しい。
痛いほど救いようのない状況下に置かれ、
必死にもがきながらも突き進む。
雨に野垂れ死んだら、
その後に雨が止んだかどうかなんて
知ったこっちゃない!
だから、いろんな選択をしてもいい。
自分で選んでもいいんだ。
それが生きる術となるならば。
「愛されなくても別に」
タイトルと同じこの台詞が
ページ上に出てきた時、
そんな台詞が生み出された過程を思って、
泣けて仕方なかった。
だけど読後に射す希望が、
その台詞の続きを生み出す。
「愛せたらそれでいい」
愛するなんて言葉、
二人にはちょっと大袈裟かもしれないけれど、
幸せになってほしい、と互いに想い合う、
そんなささやかな愛が、
その先への一歩一歩に続いていってくれることを
願わずにはいられない。
なんだかどうしようもなく、愛おしいんです。
この二人の背中を押してやりたくなるようでいて、
本当は自分が背中を押してもらっているのかもしれない。
みんなも出会ってほしい。
宮田と江永に。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年8月28日
- 読了日 : 2023年8月28日
- 本棚登録日 : 2023年8月28日
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