返事はいらない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1994年11月30日発売)
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本棚登録 : 5352
感想 : 353

息子の学校の「読書手帳」の課題だったので,彼のあとに読んでみた.(宮部みゆきさんの作品ははじめて)
1.返事はいらない:
ATMの盲点をついた(義憤による,とでもいう動機の)犯罪に,自殺しかけた傷心のOLが加担する.
2.ドルシネアにようこそ:
ドルシネアというのは高級ディスコの名前.そんなところに入れない青年が,表題のような伝言を渋谷(?)駅の白板に書いておいたら,レスポンスがあってーー
3.言わずにおいて:
「あ,あいつだ!」と車を運転していた見知らぬ男性が叫び,かれのクルマはそのまま壁かなにかにぶつかって炎上,乗っていた夫婦は死亡.名指しされたOLは,心当たりないよ,と訝りつつ,謎解きへ
4.聞こえていますか:
独居だった老人男性が亡くなったあとの家に引っ越して来た一家.そこの一人息子がひょんなことからその家にあった旧式の電話機にしこまれた盗聴器を発見!
5.裏切らないで:
軽佻浮薄な尻軽女が歩道橋から落ちて死亡.自殺か他殺か?→アパートのとなりに住む30代の女がけっきょく下手人だったのだが,その動機というのがおれになちょっとも理解できなかったです.
6.私はついてない:
これも軽佻浮薄な尻軽女の話.婚約指輪を借金のカタにとられてまっつぁおになるのだが,その指輪を巻き上げた職場の先輩OLというのが,”籠ぬけ詐欺”(=というのがあるんですな)を仕組んでいた.それを高校生が見破るのだ.
→どうしてこの種類の小説が,学校の課題になるのか「??」だったが,まあいろんな種類の本を読んで,活字に親しむ,ともかく読書習慣をつけましょう,というのは意味のあることだと思う. こういうストーリーなら,生徒諸君もたぶん楽しんで読むだろうし.
→※しかし,「この感想をさあ書きなさい」と言われると,どう書いていいんだか,ちょっとこまるかもね.
まさか 「おもしろかった」で済ますわけにはいきませぬし.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年10月19日
読了日 : 2014年10月19日
本棚登録日 : 2014年10月19日

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