王昭君 (講談社文庫 ふ 43-4)

著者 :
  • 講談社 (2000年11月1日発売)
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 歴史小説。三国志よりだいぶ前。
 画家に賄賂を贈らなかったため、醜くかかれ、時の皇帝はその絵を見て薄幸の美姫、王昭君を匈奴の王に嫁がせることにする。が、嫁ぐ日に、皇帝は彼女の姿を見て、その美しさを知って惜しむ、というのが本来の物語。

 この王昭君。狭いところが大嫌い。田舎が嫌い。なぜなら、みんな知りあいで、狭い世界だから。弟を言いくるめて、叔父(都在住)の元勉強に行きたいと言わせ、自分もちゃっかりついていく。そして都会にもすぐにあきる。だって、狭いんだもの。で、広さを求めて、後宮へ。(行動選択がめっちゃ間違ってる) 当然、後宮にもあきる。だって、狭いんだもの。(当たり前だ)
 匈奴に嫁に行けと言われた彼女は喜ぶ。
「いったことがないところ!」
 そう、彼女にとってだだっ広い砂漠の大地、そして遊牧生活はまさしく、「彼女のためのような生活」であったのだった。(笑)
 後年、故郷への愛惜にかられるが、その姿は美しい。故郷を懐かしんでも自分のしてきたことを後悔しない彼女。
 漢と匈奴の掛け橋となって、その地で没する。

 三国志とかの絡みで読んでおくかなーと思って読みました。
 藤さんのは、女強いです♪ 男、良い男多いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説・歴史物
感想投稿日 : 2011年5月28日
読了日 : 2011年5月28日
本棚登録日 : 2011年5月28日

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