2009年刊行。2004年、国立大学独立行政法人化がなった。その前後に中規模地方総合大学の学長を勤めた著者が、法人化による変化、教員、大学病院の問題点、旧帝大との差などをまとめた体験記。国の教育予算が基礎教育を含めて世界的に見て少ないにもかかわらず、小泉改革にて予算をさらに減らされていく過程を暗い気持ちになりながら読み進めた。大学の多様性が豊かな果実(技術・文化)をもたらすとの著者の主張は同感。他方、大学病院の危機的財務状況とその実態を知らない財務省に愕然(第7章)。大学事務局の実相も興味深い(第8章)。
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月14日
- 読了日 : 2017年1月14日
- 本棚登録日 : 2017年1月14日
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