沙高樓綺譚 (徳間文庫 あ 28-4)

著者 :
  • 徳間書店 (2005年11月1日発売)
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本棚登録 : 824
感想 : 107
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厳選された名士たちが集い、決して表には出せない秘密を今宵限りと語り合う、五つの物語。
聞いてみるとどれもこれも人に言えない話ばかり。ずっと抱えてきたことを口にするのは痛みが伴うだろうと想像される。参加者の秘密を聞く度に重みが増していき、聴衆の一人となってそれを受け止めるのだ。
一話ごとの知識量が豊富で内容が濃く、非常に読み応えがあった。特に『立花新兵衛只今罷越候』の気迫に息を呑み、鳥肌が立った。面白い話だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年2月2日
読了日 : 2021年2月2日
本棚登録日 : 2020年11月21日

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