心霊探偵・八雲 赤い瞳は知っている

著者 :
  • 文芸社 (2004年9月24日発売)
3.75
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本棚登録 : 1909
感想 : 287
1

ホラーを読んでいるというと「八雲読んだ?」と聞かれることが多く、そんなに面白いのかと思って読み始めたのだが、、、。
周りが絶賛するほど自分にとって合わない作品が多くて我ながら悲しいし、己の短気さに呆れる。
短気は損気だと言うのに。

まず最初のシーンからおやおや?という感じ。
新人とは言えそんな助産師がいたらとてもじゃないけど仕事にならない。個人病院だとしてもそんな手薄の状態にしておくってあるのだろうか。というか医師も看護師も対応が大変酷すぎて、赤い目の子が生まれた云々よりこんな病院あるかよーと全然違うところを気にしてしまった。
子どもの頭出てからヒッヒッフーもおかしく、、。


晴香と相性が合わずに全然話が入ってこない。
主人公を引き立てるためとはいえどうしてこう、ホームズワトソン系のバディものでギャーギャーと騒ぎ同じミスをし、反省は形だけするもののまた同じことを繰り返す系のトラブルメーカーを据え置きたがるのだろう。
ある意味テンプレートなのかもしれないが。
何かと主人公に絡みにいくor絡まざるを得ない何事かを持ち込む、要素がある。
(金田一少年の事件簿の美雪然り、S&Mシリーズの西之園然り)
その方が話は進むというのは百も承知なのだが、もう使い古されているし「またかこのパターンか……」と辟易してしまう。
八雲もクールキャラでツン、晴香は明らかに八雲に興味を持っていて素直になれないからのツン。
このタイプの組み合わせは不毛で、ツンかけるツンはマイナスになると感じるのでただイタく辛い。
(自分でもキャラ地雷が多いのは自覚している)

構成としては、1巻通して全ての章が先読みしやすい展開になっているのは、さすがに匂わせすぎじゃないのか?と思うほど。
小学生でもさすがにこれは先が読めると思った。
作者紹介文に
「誰でも気軽に読めるように映像をそのまま文字に書いている」
とのことだったが、たしかにその通りだなぁと思う。その辺りは映画学校出身という作者ならではの作品かなという気もする。
が、なんとなし全体的に浅いような雰囲気が漂う。
晴香の双子の姉が幼い頃〜の下りも、その話を使って1話分割いて、もっと晴香の人となりを描くとかしてもらった方が感情移入しやすかった気がする。
映像を文字化しているからか、感情面、内面の動きが文についてきていないのでは?と思うところが多々ある。
そして、そんな展開有りかよというほどついていない晴香もある意味では、お約束パターンなのだろうが、うーん。
八雲の身の上話もあっさりとしすぎていて、
あとは晴香の想像で大変だったんだろうなぁ、というなんとも思慮浅い話で流れていく。
しかし、母親に殺されそうになったところを偶々通りかかる警察とは、、、。
偶然すごすぎか。


シリーズも長く続いており、人気なのだろうが自分にはピンとこず。
晴香も1話で登場終了ならともかく、固定キャラのようで流石に読むのがきついので先を読むのは迷います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未所有(図書館)
感想投稿日 : 2018年2月17日
読了日 : 2018年2月17日
本棚登録日 : 2018年2月17日

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