意地に候 (幻冬舎文庫 さ 11-2 酔いどれ小籐次留書)

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  • 幻冬舎 (2004年8月1日発売)
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酔いどれ小籐次第2作~お鑓拝借を成し遂げて久慈屋の家作に入った小籐次は好意に縋ってばかりはいられないと竹細工を始めるが,竹を刈り取った馴染みの場所で親子以上に年の離れた旗本内藤家の奥女中おりょうの危難を救うが,予てより好意を寄せていた女性で知己を通じ生き甲斐を見つけた。竹細工は引き物として作っているが,久慈屋の主からは鍋島家の家中に藩を抜けて小籐次に復讐しようとする一派がいることを知り,移動の足として小舟を贈られた。小籐次は研ぎ屋を生業とするため深川に出て小舟を桟橋に舫うが,それは平井の百姓舟が野菜を商う拠点であった。うづは研ぎ屋の披露目を手ほどきしてくれるが,どうやらやくざものに目を付けられているらしい。翌日からはうづの姿が見えず,久慈屋の研ぎもので何とか新しい砥石も手に入れられそうだが,小舟が何者かによって使われているのも気に掛かる。湯屋では板場荒らしを取り押さえ岡っ引きとも知り合いとなる。仇を討ちたい四人組からは何度も呼び出しを受け律儀に待つが敵は現れず苛々と共に体力も奪われる。小舟を奪われ探し回ると,うづがやくざものに攫われて岡場所に売られそうだと聞いて救出では剣の腕を奮う。四家との繋ぎ役と連絡をとると小城藩からは13人の刺客が放たれたらしい。別口の四人組には心当たりがないというが,刺客を倒してみると,それは赤穂藩絡みであった。研ぎの得意先を掴んだものの,何者かによって泥棒扱いされ,深川で商売が成り立たなくなると浅草まで足を伸ばして畳屋と顔なじみとなる。肥前鍋島藩は恥の上塗りを嫌って小城藩による事態収拾を目指し,情報は入ってくるものの,呼び出された先は五日市街道の小金井橋であった~うづとの出会い,おりょうとの繋ぎ,小舟を借り受けた経緯,浅草の畳職備前屋との関係が出来ました。納得いかないのは,おりょうが小籐次の弱みだと何故敵に知られたのかという点で,うづの誘拐話も唐突だ。その後の話ではうづの父親が博打にうつつを抜かすような人物には見えないし,おりょうに手を出す刺客も出てこない。小舟を奪う人間も出てこない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年1月18日
読了日 : 2011年1月18日
本棚登録日 : 2011年1月18日

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