バカに見える日本語 (青春新書インテリジェンス)

著者 :
  • 青春出版社 (2012年4月3日発売)
2.94
  • (2)
  • (9)
  • (25)
  • (6)
  • (5)
本棚登録 : 205
感想 : 26
4

まあ確かに~「みんな言ってます」ではなく,具体的に人名を示す。根拠のなさを「みんな」でごまかさず,「~という理由です」という習慣をつける。「昔からこうだから,これでいいんだよ」ではなく,なぜいま現状維持しているのか事情を話しておく。「そんなの自分で考えろ」ではなく,自分で考えを部下に述べる。上司は部下に対して,わからないことには「わからない」と言ったほうがいい。「そんなこと,わかりきった話」で逃げずに,説明できるところまで説明する。「君にも,そのうちわかるよ」ではなく,損得で説明する。「部長がこういう考えだから」ではなく,「部長はこういう考えで」として,あとに自分の意見を添える。ニュースや報道などの情報は鵜呑みにせず,疑ってかかる。テレビやネットの話を話題にしたいのなら,本で検証してから。ビジネスでデータを示すとき,「気がします」「思います」は禁句。ビジネス文書,論文で,主張をするときは「思います」ではなく,「考えます」。「なんか」をやたらと連発しない。「ていうか」を反論の前ふりで使うのは曖昧な言い方で,知的とはいえない。「本当の自分」は,どこにも落ちていないと考える。「自分探し」ではなく,大事なのは「自分づくり」。1対1の場面で,相手に尋ねられたら,「私?」「僕?」と聞き返さない。カタカナ用語は多用せず,誰にでもわかる日本語に言い換える。「いちおう」「とりあえず」は,安易に使わない。「俺はいいんだよ。でも,まわりは嫌だと思うよ」と遠回しに非難するのではなく,論理的に説明したほうがいい。「君のために言っている」は,本当に部下や後輩を思っているときのみ許される。「私って,おっちょこちょいな人だから」ではなく,「私って,おっちょこちょいなところがあるから」。人はそんなに他人に興味がないと知っていれば,「私って,○○じゃないですか」という言葉は出てこない。人に何かを勧めたいときは,「絶対気に入る」ではなく,根拠を挙げる。「よくわからないんですけど」は,「お前の説明が下手だ」と言っているようなもの。「よくわからないんですけど」ではなく,「ここが私には納得できません」。「どこがいいのか,さっぱりわからない」は,他人の価値観を認めない意識の表れ。気に入らないときは「意味わかんない」ではなく,反論する。「つまり,どういうことですか?」を言う前に,わかる努力をしたか考えてみる。「犯人は○○に決まっている」ではなく,「私は,○○さんを怪しいと思うけど」。嫌がる人に,「みんなでやろうとしているのに,なぜ一人だけ嫌がるんだ」と言ってはいけない。相手の話がおかしいと思っても,「でも」「だって」と会話を切断しないこと。「でも」と言う前に,相手の意見を受け入れたうえで,「その考えを主張するには,こういうデータが必要だ」と反論する。「話は違うんだけど」は,相手の話をひととおり終わってから。同じような話をつづけるときは,「付け加えると」「見方を変えると」。「そういえば,この前~」と人の話に割り込むのではなく,人の話を聞く姿勢を見せる。「行けたら,行きます」は,立場が上の相手には使わない。行けない可能性が高いのなら,「本当は行きたいのですが」と断ってから事情を話す。相手が知らないことを無知と思うのではなく,どんな人たちが知っている話なのかを説明する。新しい情報は自分で整理することで,「これ,流行っているんですよ」と言ってバカにされることがなくなる。改革を提案するとき,「このままでは会社は取り残されます」という脅し文句は使わない。上司に使う言葉は「期待してます」ではなく,「楽しみにしています」。上司の仕事に敬意を表したいなら,「勉強になりました」。ほめることは評価すること。目上の人相手のほめ言葉は不快に思われることもある。部外者の立場から,安易に「頑張ってください」とは言わない。「頑張ってください」ではなく,「応援しています」なら問題ない。「ヤバくないですか」は,プラスの意味でもマイナスの意味でも使わない。「フツー」ではなく「悪くない」と言い換え,その説明づけを考えることで,論理力が育つ。人にわかりやすく伝えるには,直接話法ではなく,間接話法で。「あるものが必要です,あるものとは」式のしゃべり方は,ここ一番のときに使うにとどめる。「あがり,お願い」ではなく,「お茶ください」。「仕事をやらさせていただきます」ではなく,「仕事をさせていただきます」。「自分のブログが評判なんだ」式のブログ自慢はしない。「そんなもんだよ」ではなく,「残念だったね」「よくやったね」を使う。おせっかいをうっとうしく思っても,「そんなこと,わかっているよ」とは言わず,「うん,気をつけるよ」。相手の話を最後まで聞くようにすれば,「だから」は言わなくてすむ。「だから」は,上から目線の反発を買いやすい言葉だと知っておく。「いまの若者は」「○○人は」などと口にしそうになったら,先入観からの決めつけでないかと疑ってみる。「幕末の志士は」式の話をする余裕があれば,もっと歴史書を読んだほうがいい。「政治家は自分のことしか考えていない」と言いたいなら,そうなった理由を語る。「演歌は日本人のふるさと」ではなく,「私は演歌が好きだ」と言えばいい。「これだから,日本人はダメなんだ」は,たとえ内輪の談笑でも言わない。「弱者の立場に立って考えたら」を議論の切り札にしない。「地球環境のために」は,よほど検証しないかぎり,使わない。「もっと泥まみれにならなきゃダメだ」ではなく,「もっと頭を使え」。「こういうタイプ好きでしょ」ではなく,「この人のどこが好みなの?」と聞く。「まじっすか」ではなく,「ここが疑問です」「驚きました」。「ソッコー」「とっとと」は,部下や後輩の前で言わない。「かわいい」「スゲー」以外のほめ言葉を使うと,知的に見える。「なにげに」ではなく,「なにげなしに」が正しい日本語。「あの人はすごい」ではなく,「すごい」を別の語彙に言い換える。「あの人はすごい」理由をはっきりさせる。「むかつく」を口グセにしていると,その場も,自分の感情も荒れていく。「上司がバカだから」で,自分が評価されることはない。「こんな仕事,やってられないよ」と言うのではなく,仕事をこなすことが信頼につながると考える。本当に独立する気がある人は,秘密事項にしておくもの。「意地悪言わないでください」はNG。せめて「お手やわらかにお願いします」。「わからないから,教えてください」ではなく,「ここがわからないから,教えてください」。「君にはわからないだろうけど」は,理解を求めているようでいて,じつはケンカを売っている言葉と心得る。「どうせ私はバカだから」と開き直らず,「私はあなたのように,頭がよくないから」と切り返す。たとえ睡眠不足でも,「昨日,寝ていないんです」は禁句。「前は,こう言ったじゃありませんか」ではなく,「以前はこう言われたのですが,状況が変わったのですか」。「そこを何とか」と情に訴えるより,相手の喜ぶ条件を提案する。~済まないと思いながら各単元のポイントを書き出してみた。本当にバカみたいな発言をする人は多い。本人は気が付いていないんだろうけど。著者は1951生まれで,同窓の先輩です。学生と話していると苛々するんだろうなあと同情します。1時間ちょっとで読める軽い本です。値段も軽いな

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年5月30日
読了日 : 2012年5月30日
本棚登録日 : 2012年5月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする