更衣ノ鷹(上) ─ 居眠り磐音江戸双紙 31 (双葉文庫)

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  • 双葉社 (2010年1月7日発売)
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居眠り磐音・江戸草紙シリーズの31~小田平助を伴って包平を研ぎに出すと,研ぎ師の目に平助の刀が入り,両国橋に差し掛かると人の気配が消え怪しい気配から古武者の群れが出現し,最後に出現した歌女から祖父の仇を討つと宣言された。佐々木道場の痩せ軍鶏・松平辰平は壱岐から福岡に辿り着き,磐音からの懐かしい手紙を読む。桂川が西の丸の御典医から外され,磐音の西の丸出入りも禁じられ,二之江村で家基が行う鷹狩りの陰護衛として磐音が同道したことは間違いではなかった。暗殺を阻止した佐々木道場からおびき出された嫁のおこんを攫ったのは田沼意次の側室・神田のお部屋様と呼ばれる女で,その前身は揚弓場の女であった。夢で見た光景と弥助の探索でおこんの居場所を当てた磐音は牢番に雇われていた二天一流の橘右馬介忠世を倒しておこんを救出したが,田沼一派との抗争は正念場を迎えようとしている~本を返して,伊豆の旅行本を借りようとしたら,連絡は未だだったが,リクエスト本が2冊届いていた。待っている人の事を考えて,読む順番を考えねばならない。このシリーズで初の上下に分かれている。まあ,テレビドラマ化されて売れるのだろうが,視覚的効果を狙った幻術(もちろんCGだろうが)は戴けない。剣術で数々の敵を倒してきた磐音に切れないものはないということか。道場の後継に決まり,それも将軍家と関係が深くなっていって,政争の陰謀に絡んでくると,町の人々との関わりが薄くなってしまって詰まらない限りだが,おこんが攫われて両替屋の番頭・揚弓場の親方・長屋の差配・鰻屋の小僧が登場してきて,ちょっと嬉しい。小田平助のキャラが光る。更衣とは旧暦二月

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年2月14日
読了日 : 2010年2月14日
本棚登録日 : 2010年2月14日

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