報道の断片では解らなかった小惑星探査機~打ち上げ直後のイオンエンジンの一つが不調。姿勢制御のための3つのリアクションホイールの一つが故障し,ついで二つ目が故障,これは接着剤の不具合に由来するものだった。探査機から放出されたロボット・ミネルバはイトカワ方面ではなく,宇宙空間に放出されてしまった。1回目のランデブーは到着していないと考えていたら30分も100℃のイトカワの表面にタッチしていた。化学エンジンのバルブが破損し低温度になり,姿勢制御はキセノンの生ガスを噴射するしかなくなっていた。弾丸は発射されなかった。イオンエンジンは全機が不調に陥りAのスラスターとBの中和器を組み合わせる1機のみとなり,2007年の帰還は不可能となる。はやぶさの回転数は落ち続け電波の送受信も不可能となる。太陽光の輻射圧で僅かずつ加速。オーストラリアの砂漠には計画通り着地する~扱いが小さいなあと思ったのは私と同じような印象を持ったマスコミの責任かも知れない。小さいからやむを得ない気がする。はやぶさの飛行を支えた人間の叡智こそが褒められなくてはならない。そして回収したカプセルから太陽系誕生時のかけらが回収されたニュースに触れ,うれしく思うのは,この本を読んだお陰だ
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- 感想投稿日 : 2010年11月24日
- 読了日 : 2010年11月24日
- 本棚登録日 : 2010年11月24日
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