フィリパ・ピアスによる短篇。挿絵は、ケイト・グリーナウェイ賞の画家アントニー・メイトランド。高い高い家のやねの上から眺める工場の煙突や教会の塔。ぶあつい雲の上に広がっていた明るくかがやく青空と、雲の上から見下ろすロンドンの町並み。テームズ川の川口の先に広がる生まれてはじめての海。とても見晴らしが良く気持ちまで晴れるような作品です。─外のはげしい風が、まどをカタコトたたく夜、ピーターは、だんろのまえに、コクルおばあさんといっしょにならんですわります。─ おばあさんとピーターの再会シーンとあわせて、とても好きなシーンです。揺り椅子に腰かけて体を前後ろに揺らしながら編み物をするおばあさん。ときどき見つめ合うおばあさんと黒猫ピーターが目に浮かびます。挿絵も味わい深くて◎
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- 感想投稿日 : 2022年12月20日
- 読了日 : 2022年12月20日
- 本棚登録日 : 2022年12月20日
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