読すめや清水さんファンの方にはおなじみ、ド定番の本かもしれません。
明治時代の仙台に実在した「仙台四郎」の物語。
知的障害を持つ彼は、家業の鉄砲屋の仕事を覚えることができず
捨て犬のキク丸と一緒に街に出て、
気の向くままに気に入った店の掃除をしたりして毎日を過ごします。
時には店の商品を持って行ったりしてしまうけれど
そんな自分をあたたかく迎えてくれる店とそうでない店を感覚的に選び
お気に入りになった店には度々足を運んでいたそうです。
いつも笑顔で、目の前に在ることを一生懸命にやろうとする四郎。
しだいに、「四郎が気に入って出入りする店は繁盛する」
というウワサが広がり始め
四郎を利用したり、手のひらを返したように四郎に優しくする店が出てきましたが
彼はそれをきちんと見抜いていたようです。
そんな彼にも、
成長するにつれ、さまざまな試練が襲いかかります。
それでも彼は、持ち前のステキな笑顔と
損得や危険を全く気にせず
彼ができる精一杯のことを一生懸命にやる姿勢で
前向きに乗り越えていきます。
…
「四郎のような少年でも、あたたかく迎える店は
お客様にも同様に心のこもったおもてなしができるから繁盛する」
というのも本当に納得なのですが
彼の笑顔のパワーと
損得や危険を気にせずに
今できることを一生懸命やる
という姿も
商売のヒントや生き方のヒントになるのではないかなと思います。
この本は児童書なので、難しい本が苦手な方でも楽しく読めると思います♪
ほとんどの漢字によみがながふってあり、
難しい言葉も出てこないので、お子さんと一緒に読んで
お子さんと感想をシェアすると
また違った視点からの気付きがありそうです。
- 感想投稿日 : 2015年11月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年11月9日
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