親孝行できるかな? (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- KADOKAWA/メディアファクトリー (2015年3月13日発売)
あ、たかぎさんの本、と思ったらかなり以前の出版を見逃していました。
裏表紙の実家の荒れっぷりというか散らかりっぷりが読む前からもう面白い。両手塞がってるなおこさんが足でむすっとして扉開けてるのもリアル。「ザ・実家」って感じ。
最初の方は、なんかお父さんがお茶目で楽しく、たかぎさんのお父さんへの愛情もじんじん伝わってきます。
中間は旅行の話がメインで読んでて三人と一緒にワクワクしました。しかしたかぎさんは本当に食べ物を美味しそうに書くのがすばらしくウマい。食べたことのないものだけどすごく食べてみたいと思わされてしまいます。
後半の方は娘としての心配や思いを盛り込んだハートフルな展開。(イライラもかなりしてますが心配が高じるあまりだな、と。心配しすぎると怒るというのは愛情ある相手にやりがちですよね?)
特にリフォームに対する両親のスタンスと娘の気持ちとのすれ違いは、私も知人が全く同じ理由で悩んでいたのを知っていたので、「親の思い(子供に少しでもお金を残したい。先の短い人生だから余計なお金をかけたくない)」「子どもの思い(先が短い人生だからこそ辛かったりしんどかったりすることのない安心できる環境で暮らしてほしい)」がそれぞれ思い合っているばかりにすれ違ってしまう切なさをしみじみ感じました。
愛情って深ければいいというものでもなく、押し付けになってしまったりやりすぎてしまったりもあるよなぁと考えさせられます。
デビュー10周年の話はジーンとしました。本当に良かったなぁと。そして親ってありがたいものだなぁと。
自分は結構早く両親を亡くしてしまい「もっと美味しいものたくさん食べさせてあげたかったなぁ」とよく思うのでちょっと羨ましかったです。
たかぎさんの人生を本書のあとに出版された本を読んで知ってる状態から読んだので微笑ましい、気持ちで読了しました。ほっこりしました。
- 感想投稿日 : 2024年4月13日
- 読了日 : 2024年4月12日
- 本棚登録日 : 2024年4月12日
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