私と円紫さんシリーズ初の長編。
長編だと知らなくて途中で気づいて嬉しさが込み上げた。
今までの短編も楽しく読めたが、ページが多い分中身がより深く構成されていると期待できた。
期待通り、とても楽しめた。
仲の良かった2人の女の子に起きた悲劇。片方は人生を絶たれ、もう1人は苦悩の淵にいる。
2人の先輩である私が、事件の真相を考察する。
最後には真相が明らかになるのだが、さて、明らかになって救われる人が出るかと言うとそうではない。
”ここまでの謎を解くことなど、実は子供の遊びのようなものなのだ。それからどうするかの方が、遥かに難しい本当の問題なのだ。“
この後の展開のほうが、より気になるのが北村薫先生の作品の魅力の一つだと思う。
また、本作に出てきた“野菊の墓"も個人的には気になったので、読みたい本リストに追加。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年7月26日
- 読了日 : 2020年7月26日
- 本棚登録日 : 2020年7月26日
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