太平洋戦争に対する日本人の自虐史観について警鐘を鳴らしてきた小林さんがA級戦犯に的を絞って書いたもの。
「いわゆる」A級戦犯とあるのは、戦勝国が一方的に事後法によって裁くというのはおおよそ裁判の体をなしていないという考えのもとである。
そもそも、A級戦犯=悪という考えが新聞などで終戦記念日や靖国問題、歴史問題などで特集されているが、私たちは太平洋戦争についてどれほど理解して議論しているのだろうか?
A級戦犯と呼ばれている人は本当に悪い人間だったのだろうか? そもそも、その選ばれ方はどのようなものであったのでしょうか?
開戦に踏み切った時の日本の状況についての理解なしに、一概に悪と決め付けられない部分もあるのではないでしょうか?
東京裁判の詳細が本書にはマンガというわかりやすい形で描かれています。
もちろん、言い過ぎている部分もあります。
連合国側で唯一の全員無実を主張したパール判事。
彼の綴ったパール判事も読んでみたい。
歴史問題などについて議論する前に、何があったのかを知らなくてはならないなぁとつくづつ考えさせられました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2010年12月4日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2010年12月4日
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