今度こそ、「うつ」から脱け出す本

著者 :
  • 大和出版 (2010年9月11日発売)
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感想 : 7
4

うつ抜けには、努力が必要。
しかし、努力の方向性を誤ってはいけない。
そのかじ取りが本当に難しい。
いかに自分の思考を変え、うつ抜けするか。
そういうことが書かれた本です。

そうなんですよね。
うつには休養が必要。
でも、寝ていればうつは治るか?
そうはいかないんです。
「努力」しなくては。

しかしその努力が難しい。
休養不足、誤った努力の方向性で、何度も出戻りを繰り返してしまう。

あぁ、まさに今の私。

10年間、自己否定など、「うつ思考」の練習をしてしまった場合、
その半分、つまり5年はそこから抜けるのにかかると思った方がいい、と。
リハビリ期は、本当に辛く長い。

今まさに、それを体験しているところです。

私は比較的積極的に外に出かけるようにしていますが、
それも「練習」なんですよね。
家に引きこもっていても、うつは治らないから。

心に、「快」を与えてあげる。
栄養をあげる。

昔は楽しかった色々が、うつで灰色になり、楽しめなくなったりもあります。
でも、頑張る。

うつの「波」は避けられないので、一進一退です。
頑張るのが怖い時もあります。


抜粋

「第一の自分」がうつになった原因だとしても、「第1の自分」を完全否定していはいけない。「第1の自分」は、これまであなたを守り、あなたの成功を支えてきた自分だ。
「第1の自分」否定する(10対0の思考)のではなく、「第1の自分」にプラスαを身につけるという発想をすればいい。これが、「第1の自分」に7の配慮があり、新しく身につけるスキルに3の配慮がある「7~3のバランス」である。
たとえば、今はアクセルばかりの人生だったので、スピードが出すぎてエンジンがオーバーヒートした。今度は、上手にブレーキを踏むことを身につける。そういう視点で新しい自分を受け入れればいい。

また、うつになる前の「がんばる自分」が非常に強かった人の場合、休みモードに入るために、自分なりに相当の努力と訓練を積んでいる。そういう人は、その段階で、「がんばる自分」を無意識のうちに完全否定してしまっていることも多い。
つまり、「がんばってはダメだ」と無意識が学習しているのだ。そういう人は、再始動の恐怖が人一倍強くなる。

うぅ、分かる。
私は10代、20代、全力疾走したタイプでした。
20代は4時間寝れれば上等、3時間睡眠が普通、
そういうので走ってきました。

そして30代で壊れた。

病院でお医者様に言われました。
メンタルにくる人は、まだ救われる可能性がありますよ。
そのまま走り続ける人が、突然死とかしてしまうんです。
死んだらおしまいですからね。

ーと。

私も、アクセルとブレーキ、上手に使えるようになって、
第1の自分プラスαの第3の自分になりたい。

今でも、外に出るのはだるいし、怖いんです。
遊びに行く時でも。
でも、出かける練習です。
体を動かす練習。

復職は、あがき始めてから1年。
うつ思考の練習を10年以上続けてしまった私は、
まだまだ「うつ抜け人」のひよっこですね。

焦りは本当にあります。
どうして、どうして、どうして。
まだなのか、何故なのか。
苦しみもいっぱいある。

でも、10年以上うつで、まだ1年目なんだ。
これから!
ですね。

ダメでも、「まだ仕方ない」そう思う、自分を許すことも身につけて、
これからもリハビリ期を歩いていきたいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 心と体
感想投稿日 : 2018年11月16日
読了日 : 2018年11月16日
本棚登録日 : 2018年11月16日

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