木曜日にはココアを

著者 :
  • 宝島社 (2017年8月26日発売)
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感想 : 237
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なぜか家に『月曜日の抹茶カフェ』だけあり未読だったので、その前作である本書を図書館で借りてみた。

12色の色に因んだ連作短編集。
「5.めぐりあい」では、はぐれた相手をキリンの前で15分以上も待っているのは、首を長くして待っている…だからキリンの前?って変に勘繰ってしまったけど、そこはそんなにストーリーとは関係なかったようだ。考え過ぎかな、と思っていたところで、おじいさんとおばあさんの「運命の!」「赤い糸!」くわぁっと笑う、でほっこりした。その老夫婦の馴れ初めも「6.半世紀ロマンス」で描かれる。素敵な夫婦です。

ところどころで出てくる相手を思いやる気持ち。疎かにしているわけではないけど、改めて気付かされたような気がした。「2.きまじめな卵焼き」のようにがんばったね、とストレートにパートナーに想いを伝えている終盤の場面は見習いたい気分になった。
そして「12.恋文」のラストの1行は思わず頬が緩み、わぁぁ…とひとりごちていた。

この勢いで次の抹茶カフェに行ってみよう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ドラマ
感想投稿日 : 2024年3月20日
読了日 : 2024年3月20日
本棚登録日 : 2024年3月13日

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