内田洋子の最新作。装丁の色が鮮やか。
日本経済新聞等の新聞に書かれたもの、および、「Webでも考える人」という新潮社のサイトに書かれていたものが1冊にまとめられたもの。
日本経済新聞に書かれていたものは、2021年7月から12月まで連載させていたもの。時期的には、コロナ禍が始まってから1.5年くらいが経過した時点のものであるが、まだまだ警戒が続いていた頃である。イタリアでのコロナ禍の様子がよく分かる。
本書に書かれたエッセイは、1編1編が短いものである。日本経済新聞に連載されていたもので言えば、余白が多く字も小さくない本書でも、3ページ程度のもの。内田洋子のエッセイは、けっこう沢山読んでいて、とても好きな作家なのであるが、これくらい短いエッセイでは、彼女の良さがあまり出ない気がする。ある程度、起承転結のあるストーリーが語れる長さがあると、とても面白いエッセイを書かれるのであるが、本書のエッセイでは、残念ながら彼女の持ち味が出ていない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月5日
- 読了日 : 2023年6月5日
- 本棚登録日 : 2023年6月3日
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