ロデオショーの最中に花形が射殺される事件。観客も含め全ての人にチャンスがあったのだから容疑者が2万人というのが見どころのひとつ。山のように銃が出てくるのに、凶器の銃だけが見つからないというのが見どころの2つ目。
解決編を見ると、ほんのいくつかの手がかりを正しく解釈すれば答えにたどり着けることがわかる。しかも「正しく解釈」というのは実に当たり前のまっすぐな解釈であって、手がかりだけが目の前に突きつけられたら、クイズ初心者でも正解にたどり着けるはず。結局、手がかりが目の前に置いておいてそれに気がつかせない、文章のテクニックに一番の見どころがあるような気がする。思わず前半の叙述を見直してしまうような解決なのである。(その件に関しては)実にうまいなって思う。
小説としては、設定の派手さに比較して今ひとつ盛り上がらない感じ。
この本を買ったのはずっと昔。270円だった。ビックリ。本棚の隅にあったのを久しぶりに引っ張り出してみた。
2007/3/13
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外の小説
- 感想投稿日 : 2010年8月29日
- 読了日 : 2007年3月13日
- 本棚登録日 : 2007年3月13日
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