以前は「躁鬱病」と呼ばれていた精神疾患、正しくは「双極性障害」という。
このブックレットでは「双極性障害」になった当事者がどのようにその病に対峙し、克服への道を辿っていくかを著している。
精神疾患に関して、以前よりはましになったとはいえ、偏見を抱くことが多い。しかしこの本を読めば、何が原因かはっきり解明できておらず、誰でも罹患する可能性があることがわかる。
またその病に対して、当事者が発言することは少なく、どのような症状か、どのように治療していき、それを本人はどのように受け止めていくかということはほとんど知られていない。医師や医療担当者の学術的な内容ではなく、一般の人たちが理解しやすい平易な文体と内容で病に対する患者の心情もよくわかる。
「双極性障害」という一つの精神疾患の闘病記ではあるが、精神疾患を理解する手がかりになる作品だと感じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年9月22日
- 読了日 : 2019年9月22日
- 本棚登録日 : 2019年9月22日
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